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カウンセラーの必要な知識
多様化した私たちのライフスタイルと、成長の過程や現在置かれている環境なども細分化されるようになった現代にあっては、
それぞれの方が抱える心の悩みも深刻化し、またそのバリエーションも多岐にわたるようになっています。
そのような状況の中でより需要が高まっているのが心理カウンセラーの存在です。
世の中の需要に比例するように、心理カウンセラーを目指す方の数も増加しています。
特定の学位や学歴を持っていなければ取得できない資格だけではなく、
一般でも民間団体などが認定する資格を取得できることが多くなり、その知識を習得するための通信教育も増えてきています。
では、心理カウンセラーを目指すにあたって必要な知識とはどのようなことなのでしょうか?
どのような仕事なのか

よく心理カウンセラーとは「人の心を癒す仕事」のように言われることがあります。
確かに、クライアントの苦しみや悩みを取り除き、楽に生きられる方法を探すという意味ではその通りなのですが、ただ癒すだけでは務まらない仕事でもあります。
人の心理に関する緻密な理論に基づき、さまざまなアプローチで治療が行われていきますが、まずはその知識を豊富に備え、適切に用いて実践する必要があります。
クライアントに感情移入してしまっては逆に失敗してしまうことも多くあり、非常に難しい仕事なのです。
優しいだけではなく、ときに目の前でクライアントが苦しんでいる様を冷静に分析する必要も出てきます。
クライアントに寄り添うだけでは成立せず、さらにそれぞれに適した療法を多角的に判断する力も求められます。
クライアントにとってカウンセラーは基本的に全てを受け入れてくれる存在でなくてはならず、その信頼関係は優しさで獲得するものではなく、
とにかくお互いにしっかり向き合うことから始まるのです。
そのため、人の感情に流されてしまったり、またクライアントに対して主観で説教を始めてしまったりといった動きは避けるべきとなります。
クライアントを否定することなく、フラットな目線に立つことが求められる、非常に忍耐のいる仕事でもあります。
カウンセラーへのルート

心理カウンセラーと呼ばれるに値する資格には非常にいろいろなものがあります。 非常に高度な学歴と学位取得が必須条件になるものもあれば、近年多く打ち出されている通信教育などで講座を受け、 民間団体などが認定する資格取得試験を受けて合格すればOKというものまであります。 その種類によっては活躍できる現場も異なり、現場ごとの専門性も備えておくことが必要です。
大学院卒業、学位取得が必要なもの
心理学を駆使してさまざまな現場で活躍できる高度な知識を得たカウンセラーとして認められるためには、 大学から心理学を専攻し、大学院に進んだ後に修士号や学士号などを取得していることを必須とするものがあります。 臨床心理士、臨床発達心理士、学校心理士やガイダンスカウンセラーなどがそれに当たり、 大学の専攻からそれぞれの分野における心理学を深く勉強しておかなければそれらの資格を取ることはできません。
通信教育の受講などで受験できるもの
一方、公的な施設やカウンセラーの設置が定められている場所以外で活躍する場合は、 民間団体が認定する資格を有していることで各現場の役に立つことができる場合があります。 特に学歴を問わず通信教育などで知識を得て、民間の団体が開催する認定試験に合格すればその団体が設置する民間資格を得られます。 その資格名は団体によって非常に多岐にわたり、活躍できる分野もさまざまです。 職業としてカウンセラーと言われる仕事に就くというよりは、カウンセリングを必要としている現場でそれぞれの知識を生かすという形や、 現在の職場や家族などとの関係を円滑にするといった実生活での活用という面が大きくなるものでもあります。
資格を生かせる職場
心理カウンセラーとして就職するにはどのような現場があるのか気になるところです。 カウンセラーの資格を取ったところで、実際に自分がどのような場所でその能力を発揮できるかがわからなければ先が見えなくなってしまいます。 今カウンセラーが求められている現場を挙げていきます。
医療機関
特に心療内科や精神科といった診療科目ではカウンセリングは切っても切れない関係性があります。こうした場所で専属のカウンセラーとして働く道があります。
心理相談センター
医療機関と提携している場合や、独立して運営されている場合などがありますが、ここでも専属カウンセラーとして勤務できる道があります。
教育現場
小学校・中学校・高校などでは、それぞれにスクールカウンセラーを設置することが求められています。 いじめや不登校その他児童や生徒が抱えるあらゆる問題に対処する仕事であり、さまざまな教育機関に必要とされています。
企業
企業内にも経営もしくは勤務にかかるメンタルの問題はたくさん存在しています。 仕事を行う現場だからこそ起きるトラブル、ハラスメントに対応できるようカウンセラーがつくことがあります。

これらの現場では、高度な知識や技術を必要とすることから、臨床心理士など特定の学歴や学位を取得している前提の資格が必要となります。
その他、さまざまな組織で人との関係が生じる現場では何かしらカウンセリングによる支えが求められることがあります。
さらに、電話やメールでのカウンセリングを行っている団体も存在します。
こうした相談窓口のような要素のあるところでは、通信教育といったスクールなどで得た資格が役に立つこともありますし、
資格がなくても研修を受けることで業務に就くことができる場合もあります。
心理カウンセラーになるためには、もちろん資格取得のための勉強は必要です。 そして、資格を取得してそれを生かすためにはどのような現場があってどういった生かし方ができるかを知っておく方が、より将来を具体視できるでしょう。 また、自分がどんな働き方をしたいかを見極めると目標も定めやすくなります。